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都民芸術フェスティバル 日本舞踊協会公演

都民芸術フェスティバル参加公演、2月18日の能楽「式能」に引き続き、25日は日本舞踊協会公演を観てきました。


「式能」では、1日で5流派の能と3流派の狂言を観て、1日で流派の違いを堪能することができました。


今回の日本舞踊協会公演は、2日間昼夜の計4回の公演でした。もちろん私は藤間恵都子先生が出演される最終日の夜の公演を観ました。


25日夜の番組は、全部で5曲。地歌、長唄、常磐津、清元、大和楽と、様々な種類の邦楽での演目を楽しむことができました。


まず最初は地歌「都一二月」

古い地唄舞の骨格を残しながら、少しモダンな感じの振りとの解説がありました。

前の方の席で見たので、演者の顔から汗が流れ出ているのが見えました。京都の1年をご祝儀風に舞う、その優雅な動きからは想像できないほどの身体能力が必要なんでしょうね。


2曲目は長唄「宿の月」

西川鯉三郎の作舞。解説によると、歌舞伎などたくさんの作品を作った方で、その中の小作品とのこと。

狂言風な趣向で夫婦の情愛を描いた台詞が多い作品。

作品自体は歌舞伎でもできそうな内容でしたが、男性が女性を演じる女形とは違う、かと言って、現代風な演劇の新派とも違う、踊りの体で多くのセリフを言いながら演技をしている舞台は、舞踊家ならではの身のこなしで日本舞踊ならではの雰囲気が楽しめました。


3曲目は常磐津「紅翫」

「目がしら」という目元だけのお面をすり替えながら怒り上戸、泣き上戸、笑い上戸を踊り分けるので、ストーリーなどわからずとも、ただ見ているだけで面白い。さらに歌舞伎の名場面が次々に登場してくるので、あっあの場面だ!などと歌舞伎好きとしても楽しめました。


4曲目は清元「忍岡恋曲者~白玉権九郎~」

遊女とその情夫が、番頭を騙して金を奪うというストーリー。

最初に遊女と番頭が出てきて、影に隠れていた情夫が番頭を池に蹴落とすと、遊女と情夫の色気のある踊り。遊女と情夫が去っていくと、その後、池から這い上がってきた番頭が会場を大いに笑わせてくれました。


最後は大和楽「今昔浅草模様」

浅草芸者に扮した見目麗しい女性舞踊家たちが大勢現れ、華やかな雰囲気に。

すると会場は、お座敷に遊びにきた雰囲気になったせいなのか、なぜかあちらこちらから会話する声が・・・

私語は慎むべき舞台鑑賞ですが、きっと「あの子いいわね、この子キレイね」などと話していたのでしょうね。


舞台を観終わった後は、恒例のお稽古仲間との飲み会。

今回も、あれやこれや舞台の感想の意見交換をしました。みんな日本舞踊のお稽古しているからこそ、それぞれの好みもあり、特に、今回は雰囲気の異なる5作品でしたから、意見交換はとても盛り上がりました。

こうして盛り上がることができることも、楽しい舞台を拝見させていただけたおかげです!



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