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日本舞踊保存会 第1回研修成果発表会を観てきました

先日、日本舞踊保存会による第1回研修成果発表会を観てきました。

演目は、常磐津「山姥」、長唄「松の翁」、長唄「鬼次拍子舞」の3曲。


まず最初は常磐津「山姥」

近松門左衛門が、能の「山姥」をもとにして作った人形浄瑠璃、

頼光の四天王の一人、坂田金時(金太郎)と結びつけた物語をもとに山姥物と呼ばれる様々な作品が作られ、その集大成が常磐津「山姥」。

金太郎の母は、人を食う鬼女なのか、それとも福をもたらす存在なのか、どこかにいるというその存在に、人々の興味がそそられ、多くの作品ができたことや、この作品が人気曲であることも納得できます。


さて、特殊な霊力を持つ老女が、舞踊で見せる風景描写はどのようなものだろうかと期待に胸を膨らませていましたが、

残念なことに、ほぼ満席の会場で、私が座った場所は運悪く、演者の顔がかろうじて見える席で、踊り姿はほとんど見られませんでした。


次の長唄「松の翁」もほぼ見えず…


休憩時間にキョロキョロしながら空席を探し、席を移動したところ、最後の長唄「鬼次拍子舞」は演者の全身を見ることができました。


「鬼次拍子舞」は演者のちょっとした動きに歌舞伎に見られる手法の芝居っぽさがあり、それでいて、日本舞踊らしく、たっぷり踊りを見せる場面もあり、日本舞踊の5大流派の中でも、最も芝居色が強いとされる坂東流の指導ということがよく見て取れて、終始、目が離せない舞台でした。


劇場でハズレの席に座ってしまうことは致し方ないことなので、できれば上演前に、どんなところを研修したのかなど、後世にどういう技を残したいのかなどの解説があったらハズレの席に座ってしまっても何か得られたかもしれないのに…と不完全燃焼な気持ちを抱きながら、次回は開場と同時に入って当たりの席を確保しようと決意しました。




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