top of page

日本舞踊の初心者が始める前に知っておくと良いこと

伝統芸能のお稽古は楽しい!たくさんの人にお稽古事を始めていただきたいので、参考までに初心者が始める前に知っておくと良いことをまとめました。


●始める前に必要なもの

1. まず、身支度:

お稽古は着物か浴衣でやりますが、着物を持っていない場合、お稽古場によって有料で浴衣の貸出をしている場合があります。浴衣を着たことがない場合も、浴衣の着方を教えてくれるお稽古場もありますので、問い合わせてみましょう。

そして、お稽古を始めてから、どのように準備をしていけばいいのか、先生やお稽古仲間に聞いて徐々に準備をするのがおすすめです。

まずはお手軽なものを試したいのか、良いものを揃えたいのかなど、相談してみてください。

2. 次に、お稽古道具:

扇子は日本舞踊のお稽古の必需品ですが、中古オークションなどで安く売っていたとしても、事前に購入する必要はありません。流派によって指定の扇子がある場合もあるので、こちらもどのように準備したら良いのか、お稽古場に聞いてみましょう。


●事前に必要な知識

1. 日本舞踊の種類:

ざっくり3つに分類すると、1. 歌舞伎舞踊から派生した日本舞踊 2.主に座敷で舞う上方で発展した上方舞 3.演歌や歌謡曲を伴奏に自由な振り付けで踊る新舞踊があります。

1. の日本舞踊の流派には5大流派とされる花柳流・藤間流・坂東流・西川流・若柳流のほか、尾上流や吾妻流などの多くの流派があります。

2. の上方舞の流派には井上流・山村流・吉村流などがあります。

2. 日本舞踊を見たことがない場合:

YouTubeで何となくどんなものなのか知っておくことが一番手軽ですが、おすすめは、NHK「芸能きわみ堂」で日本舞踊が取り上げられた時に見ておくことが良いでしょう。さらにおすすめは日本舞踊協会の公演など、舞台を見ることが一番です。日本舞踊協会のホームページで公演情報をチェックしましょう。また、歌舞伎舞踊を観ることもおすすめです。

3. お稽古マナー:

お稽古時のご挨拶などのマナーはお稽古場で教えてくれますが、見学の時に、他のお弟子さんたちがどのようにしているのか見ておくとよいでしょう。

その他、季節のご挨拶などは、お稽古場によって異なるので、お稽古場の先輩などに聞いてみるとよいでしょう。


●お稽古場の選び方

1. 踊りの種類を選ぶ:

まずは、どんな踊りをやりたいのか、流派から選ぶ方法もあります。流派の特徴を調べておくことも役立ちます。

2. 先生の踊りを見て選ぶ:

舞台・テレビ・ネットなどで、先生の踊りを見ることが一番ですが、それが叶わない場合は、見学の時に見ましょう。

3. お稽古仲間をチェック:

基本的には、どのお稽古場であっても、習っているお弟子さん達はみんな先生が大好きなので、お稽古仲間を大歓迎してくれます。

もしかすると、バラエティ豊かで色んなタイプの人がいるところの方が色々相談したり聞いたりするときに役立つかもしれません。


●向いているかどうか

向いていない人を定義することが難しい。「好きこそものの上手なれ」と言いますから、日本舞踊が好きじゃない人は向いていません(笑)

運動神経は良い方がいいかもしれませんが、ゆっくり動く曲も、早く強く動く曲もあるので、年配の方でもできます。

リズム感もあった方がいいかもしれませんが、演技がものをいう曲もあるので、必ずしもリズム感がないからといってできない訳ではありません。

このように、自分らしさを探して作っていくという見方もできると思います。

舞踊家を目指すなら、どんなものでも出来なければなりませんが、歌舞伎役者の場合は何でもできる役者よりも、特徴のある方が求められるので、考え方次第で「好きこそものの上手なれ」になれると思います。


●「初心者」という時期

ダンスでもまずステップを覚えるように、まずは摺り足ができるまでが第一段階といえます。摺り足っぽく見えることはできるようになっても、本当に腰が入って摺り足ができる

ようになるのには時間がかかります。

こういう地味なものこそ、しっかりやると大きな違いになりますので、これを大事にしているお稽古場は良いところだと思います。

その後、徐々に難易度の高い曲をやるようになっていきます。

最初は5〜10分程度の小唄から始まり、次に段物と呼ばれる劇的な構成を持つ曲になり、女踊りから男踊りへ、長唄から浄瑠璃へ、とステップアップしていきます。


有頂天になって天井を作って伸び代を無くさないことが大切なので、初心を忘れないことを

常に自分に言い聞かせています。




bottom of page